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社会保険労務士

社労士試験 合格基準について

 

社会保険労務士 合格予想基準

令和3年(第53回)社労士試験の結果と総括

令和3年(第53回)社会保険労務士試験はさる8月22日(日)、全国主要19都道府県の会場で行われましたが、その結果が、10月29日(金)に官報及び全国社会保険労務士会連合会の社労士試験センターホームページ上で発表されました。 その実施概況は、以下のとおりです。
実施概況
項目 令和3年結果 対前年比 令和2年
受験申込者数 50,433人 +1,183人 49,250人
受験者数 37,306人 +2,461人 34,845人
受験率 74.0% +3.2ポイント 70.8%
合格者数 2,937人 +700人 2,237人
合格率 7.9% +1.5ポイント 6.4%
合格基準点
(1)合格基準
本年度の合格基準は、次の2つの条件を満たしたものを合格とする。
@ 選択式試験は、総得点24点以上かつ各科目3点以上(ただし、「労務管理その他の労働に関する一般常識」は1点以上、「国民年金法」は2点以上)である者
A 択一式試験は、総得点45点以上かつ各科目4点以上である者
※上記合格基準は、試験の難易度に差が生じたことから、昨年度試験の合格基準を補正したものである。
(2)配点
@ 選択式試験は、各問1点とし、1科目5点満点、合計40点満点とする。
A 択一式試験は、各問1点とし、1科目10点満点、合計70点満点とする。
総評
(1)令和3年試験(第53回)の合格率は、平成27年以降では最も高い「7.9%」。
社会保険労務士試験の合格率は、平成20年(第40回)から平成26年(第46回)の試験まで、1桁台の後半(5.4%〜9.3%)で推移していましたが、 平成27年(第47回)に試験史上最低で、初めて5%を切る「2.6%」を記録しました。 さらに、翌年の平成28年(第48回)も平成27年に次ぐ史上2番目に低い「4.4%」にとどまったことから、社労士試験は、5%を下回る「低合格率時代」に入ったものとみられました。
しかし、平成29年(第49回)の試験では、「6.8%」と3年ぶりに「5%」を大きく超え、 続く平成30年(第50回)(6.3%)、令和元年(第51回)(6.6%)、令和2年(6.4%)と4年連続6%台を記録しました。 このため、平成27年及び平成28年の低合格率については、この2年間のみの「一過性」であったものと考えられ、 今回(令和3年)の試験の合格率も、5%を下回る可能性は低く、最近の試験の合格率として定着しつつある「6%台」で決定される可能性が高いものと予想されました。 今回(令和3年・第53回)の社労士試験の合格率は、この予想合格率を上回り、8%に迫る「7.9%」と発表されました。 ちなみに、今回の「7.9%」の合格率は、過去10年では、平成26年の「9.3%」に次ぐ、2番目に高いものでした。
過去の社労士試験の合格率の推移をみると、平成7年〜平成13年の試験の合格率が、7年続けて7〜8%台であったように、合格率の変化がほとんど見られなかった時代から、 その後、平成19年以降は、「10.6%→7.5%(平成19年→平成20年)」、「5.4%→9.3%(平成25年→平成26年)」、「9.3%→2.6%(平成26年→平成27年)」、「2.6%→4.4%(平成27年→平成28年)」のように、 合格率の「乱高下」が激しく、「合格率の予想が困難な時代」が続きました。 しかし、平成29年以降、令和2年まで4年続けて6%台を記録し、今回も7%台となったことから、合格率は「6〜7%台」の「安定期に入った」ものと考えられます。 今回の試験における合格者数は、「2,937人」で、前年の「2,237人」と比べ「700人」増加しています。 この合格者数の増加は、受験者数(37,306人)が、前年(3,4845人)と比べ2,500人近く増加したことと、 今回の合格率(7.9%)が前年(6.4%)と比較して1.5ポイント上昇したことの2つが要因となったようです。
なお、受験者数の増加は、前年の試験では、新型コロナウイルスの影響で試験を欠席した受験者が大量に生じ、 受験率(受験申込者数に占める受験者数の割合)が大きく低下(77.5%(令和元年)→70.8%(令和2年))したのに対し、 今回の試験では、受験者の「コロナ慣れ」がみられたことから、受験率が74.0%と、前年から3.2ポイント増加したことが要因となっています。 ちなみに、今回の受験申込者数(50,433人)は、前年(49,250人)から1,183人の増加であったのに対し、受験者数はその2倍以上の2,461人も増加したことになります。
また、合格者数の推移をみると、平成26年以前の10年間の平均の合格者数の約4,000人と比較すると、 今回の合格者数は1,000人以上減少しています。これは、社労士の受験者数がピーク時(平成22年・55,445人)と比較して、 今回の試験(37,306人)では1万8,000人程度減少していることが要因となっています。
(2)択一式試験の合格基準点は、前年を1点上回る「45点」。
平成23年の試験(第43回)以降の択一式の総合得点の合格基準点は、平成28年の「42点」、令和元年の「43点」、令和3年の「44点」を除き、「45点」又は「46点」で決定されています。 今回の択一式試験では、「超」が付くほどの難問が散見されましたが、後述のように、全受験者の平均点は前年より0.8点上回っており、昨年の問題と比較して「正解が得やすい」問題の割合が高かったようです。 このため、今回の択一式の総合得点の「合格基準点」は、前年(「44点」)を1点上回る「45点」と発表され、平成23年以降の平均的な年の「合格基準点」で決定されました。
今回、試験センターから発表された令和3年の全受験者の択一式の平均点は「32.3点」で、前年(令和2年・合格基準点は、「44点」)の「31.5点」を「0.8点」上回っています。 ちなみに、合格基準点が「45点」で決定された平成30年の全受験者の択一式の平均点は「32.1点」、「43点」で決定された令和元年の同平均点は「30.2%」でしたので、 直近の4年の「択一式の合格基準点」は、「全受験者の択一式の平均点」に比例していることがわかります(平成30年(32.1点(択一式の平均点。以下同じ)→45点(合格基準点。以下同じ)、令和元年(30.2点→43点)、令和2年(31.5点→44点)、令和3年(32.3点→45点))。
このため、令和4年の択一式の「合格基準点」についても、当然のことながら、問題の難易度(受験者の平均点)に比例して決定されるものと考えられ、 「○○点以上とれば、安全圏」という基準を想定することは難しいようです。
(3)選択式試験の「労働に関する一般常識」は「1点」を救済。「2点」の救済は「国民年金法」の1科目
選択式の合格基準については、原則として、各科目「3点以上」を合格点としています (総合得点についても、合格基準点が設定されていますが、科目別の合格基準点をクリアした受験者が総合得点で合格基準点を下回ることはほとんどありません。)が、 「3点以上」の得点者の割合が低かった科目については、「2点」(さらに「2点以上」の得点者の割合が低かった科目については、「1点」)の得点の科目を合格点として救済しています。
今回の選択式試験のレベルをみると、総合得点の平均点は、「21.8点」で、前年の「22.7点」を「1点」以上下回っている(試験センター発表)ように、前年と比べ、選択式問題の「難度」は高かったようです。 このため、総合得点の合格基準点は前年(「25点」)から「1点」引き下げられ、「24点」で決定されました。 なお、総合得点の平均点の低下は、後述のように「労働に関する一般常識」の平均点(1.5点)が極端に低かったことが大きな要因となっています。
今回の選択式試験において、当社では、「労働に関する一般常識」については、「2点」が救済されることは確実で、「1点」の救済の確率も「5割程度」あるものと予想し、 その他の科目では、「雇用保険法」、「社会保険に関する一般常識」、「国民年金法」の3科目について、5割程度で「2点」の救済の可能性があるものと予想しました。
結果として、「労働に関する一般常識」については「1点」が救済され、「2点」の救済は、「国民年金法」の1科目にとどまりましたが、今回の選択式の合格基準は、概ね、想定どおりの順当な結果となったようです。 なお、今回の選択式試験において「1点」の救済が行われたのは、平成25年の「社会保険に関する一般常識」以来のことで、過去10年間でも2回目の特別な措置でした。
選択式試験においては、毎年、「どの科目が2点の救済の対象となるか」に注目が集まりますが、受験者が選択式で「2点」を1科目でもとってしまうと、 その科目が救済の対象となるか否かは、「運」でしかありません。その意味では、令和4年の社労士試験の選択式対策を行うにあたっても、 「2点の救済は行われないこと」を前提とした「3点以上の絶対確保」を目標としたいところです。
(4)第53回社会保険労務士試験の総括
今回の第53回の試験について、@「合格率」、A「択一式の合格基準点」、B「選択式の「2点(1点)」の救済の対象となった問題数」等を、 直近の5年間の試験と比較すると、@の合格率については、6%台から7.9%に上昇しましたが、A、Bについては、その年の「択一式」及び「選択式」の「問題のレベル」等の差異により大きく変化しています。
令和4年の第54回社労士試験においては、@については、ある程度、試験の実施者の裁量(政治的判断)で決定される合格率については、 6%〜7%台で決定されるものと予想されますが、A、Bは、令和4年試験の「問題のレベル」に左右される要素が大きく、予想することは困難であるようです。
このため、令和4年の社労士試験を目指される方が受験対策を進めるにあたっては、「問題のレベル」や「出題傾向」等を予想した偏った学習ではなく、 「問題のレベルや出題傾向」の変化にもフレキシブルに対応できるような「絶対的な得点力」の養成に努めたいところです。  
平成12年以降の社労士試験の実施状況
※現行の「選択式試験」が採用された平成12年以降の社労士試験の実施状況について掲示しています。
択一式試験 選択式試験 合格率
総合・
合格
基準点
科目別必要最低得点 難易度 総合・
合格
基準点
科目別必要最低得点 難易度
3年 45点 4点 B 24点 3点
(「労一」→1点・「国年」→2点)
A 7.9%
2年 44点 4点 B 25点 3点
 (「労一」・「社一」・「健保」→2点
A 6.4%
元年 43点 4点 A 26点 3点
 (「社一」→2点)
C 6.6%
30年 45点 4点 B 23点 3点
 (「社一」・「国年」→2点)
B 6.3%
29年 45点 4点
   (「厚年」→3点)
B 24点 3点
 (「雇用」・「健保」→2点)
B 6.8%
28年 42点 4点
 (「常識」・「厚年」・「国年」
→3点)
A 23点 3点
 (「労常」・「健保」→2点)
A 4.4%
27年 45点 4点 A 21点 3点
 (「労常」・「社常」・「健保」・
 「厚年」→2点)
A 2.6%
26年 45点 4点
(「常識」→3点)
B 26点 3点
(「雇用」・「健保」→2点)
C 9.3%
25年 46点 4点 B 21点 3点
(「社常」→1点
「労災」・「雇用」・「健保」→2点)
A 5.4%
24年 46点 4点 B 26点 3点
(「厚年」→2点)
B 7.0%
23年 46点 4点 B 23点 3点
(「労基・安衛」・「労災」・「社常」・「厚年」・「国年」→2点)
A 7.2%
22年 48点 4点 B
(注)
23点 3点
(「国年」→1点
「健保」・「厚年」・「社常」→2点)
A 8.6%
21年 44点 4点 B 25点 3点
(「労基・安衛」・「労災」・「厚年」→2点)
B 7.6%
20年 48点 4点 C 25点 3点
(「健保」→1点
「厚年」・「国年」→2点)
A 7.5%
19年 44点 4点 B 28点 3点 C 10.6%
18年 41点 4点
(「労基・安衛」・「常識」→3点)
A 22点 3点
(「労基・安衛」・「労災」・「社常」・「厚年」→2点)
A 8.5%
17年 43点 4点 B 28点 3点
(「労基・安衛」→2点)
B 8.9%
16年 42点 4点
(「健保」・「厚年」・「国年」→3点)
A 27点 3点
(「健保」→1点)
B 9.4%
15年 44点 4点
(「労基・安衛」・「厚年」→3点)
B 28点 3点
(「労常」・「社労」・「厚年」・「国年」→2点)
A 9.2%
14年 44点 4点 B 28点 3点
(「労基・安衛」→2点)
B 9.3%
13年 45点 4点
(「常識」→3点)
B 26点 3点
(「労基・安衛」・「厚年」・「国年」→2点)
A 8.7%
12年 49点 4点 C 28点 3点 C 8.6%

(注)
1.「難易度」(A→難度が高い、B→普通、C→難度が低い)は、各年度において受験者から寄せられた復元解答の得点状況による。
2.「択一式」は70点満点(1科目10点満点)、「選択式」は40点満点(1科目5点満点)。
3.平成22年の択一式試験の難易度は「B」であったが、この年は出題ミスが5問あり、受験者に有利な採点が行われたため、問題レベルと比較して、「合格基準点」が高くなった。

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