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社会保険労務士

令和元年社労士試験の総括と合格予想基準

さる8月25日に行われた令和元年(第51回)社会保険労務士試験について、当センターに寄せられた試験当日の復元解答の分析結果をもとに、試験の総評と合格予想基準をまとめました。
なお、例年のことですが、復元解答をお寄せいただいている方々は、合格基準の目安点を確保しているか、あるいは合否のボーダーライン上にある方が多く、以下の平均得点等のデータは、全受験者の平均より上位に位置していることを前提にご覧ください。
また、当社に寄せられた復元解答の得点状況と実際の全受験者の得点状況には大なり小なりの乖離が生じていることが考えられますので、今回の予想基準の中で示した合格予想基準等の確率等の数字については、あくまでも参考としてご覧ください。

※この合格予想基準は、当センター独自の見解です。それについてのお問い合わせ等は承っておりませんので、ご了承ください。

択一式試験

最近5年間の試験と比較した問題の難易度

寄せられた復元解答の採点による「択一式」の科目別及び全科目の総合平均点は、次表のとおりです。
なお、参考までに、平成26年(第46回)から平成30年(第50回)までの試験の得点状況もあわせて掲載いたします。

<択一式「科目別」・「総合得点」の平均点>
労基法 労災法 雇用法 一般常識 健保法 厚年法 国年法 総合点
令和元年 6.3 6.6 6.8 5.3 5.4 6.7 5.8 42.9
平成30年 6.7 7.4 7.1 5.5 6.9 6.7 6.2 46.6
平成29年 6.7 5.7 7.0 5.8 7.0 6.4 7.5 46.2
平成28年 5.9 6.1 6.5 5.8 6.3 6.1 5.4 42.0
平成27年 6.2 6.4 5.8 5.5 5.5 6.4 5.9 41.7
平成26年 6.7 6.8 6.5 5.3 7.3 7.0 6.4 46.1

今回の復元解答の択一式の総合得点の平均点は「42.9点」で、前年(平成30年・46.6点)の平均点と比較して3.7点下回りました。

択一式の合格予想基準

平成10年以降の択一式の総合得点の「合格基準点」は、その年の受験者の得点状況により、「41点」(平成18年)から「50点」(平成11年)の範囲で決定されています。
復元解答の択一式の総合得点の平均点とその年の「合格基準点」の関係を見ると、次表のとおりです。

<択一式「復元解答平均点」と「合格基準点」>
復元解答平均点 合格基準点
令和元年 42.9 ?
平成30年 46.6 45
平成29年 46.2 45
平成28年 42.0 42
平成27年 41.7 45
平成26年 46.1 45

上の表でみるように、平成26年以降の択一式の総合得点の合格基準点は、復元解答の平均点を3.3点上回って決定された平成27年を除き、概ね復元解答の平均点の「-1点」〜「+1点」の範囲で決定されています。 今回の復元解答の平均点は「42.9点」でしたので、この流れでいくと仮定した場合、今年の択一式の総合得点の「合格基準点」は、まず、「42点〜44点」の範囲の得点が考えられます。 なお、上表にはない平成23年以降平成30年までの8回の試験における択一式の合格基準点の推移をみると、平成28年(42点)を除き、7回までが「45点」又は「46点」で決定されています。 仮に、今回の試験における択一式の「合格基準点」が、例年に準じ、「45点」又は「46点」で決定された場合、合格率は、平成27年(2.6%)のように5%を大きく下回ることが考えられます。 直近の2年間の合格率が6%台であったことから、今年の合格率が2〜4%台まで低下することは考え難く、今回の択一式の合格基準点は、前述のように、「42点〜44点」の範囲の得点で決定される可能性が高いものと考えられます。

なお、択一式試験に合格するためには、総合得点だけでなく、科目別の「最低得点」(原則として「4点」)を確保することが必要です。 ただし、科目別の「最低得点」の「4点」は、特に受験者全体の得点が低い科目があった年は、その科目に限り「3点」まで引き下げられることがあり、 最近では、平成29年に「厚生年金保険法」で、平成28年に「一般常識」、「厚生年金保険法」及び「国民年金法」の3科目で「3点」の救済が行われています。 この例に準ずると、今回の試験では、「一般常識」、「健康保険法」で「3点」の救済措置がとられる可能性が考えられます。 しかし、平成19年以降、平成27年までの試験では、平成26年に「一般常識」で「3点」を救済した例があるのみで、それ以外の年においては、「3点」の救済措置は行われていません。 また、直近の平成30年の試験でも、救済措置が取られた科目はありませんでしたので、今回の試験においても、「3点」の救済措置がとられる確率はそれほど高くないものと考えられます。

選択式試験

過去の試験と比較した問題の難易度

復元解答の採点(1科目5点満点、全科目40点満点)による「選択式」の「平均点」は次表のとおりです。

<選択式「科目別」・「総合得点」の平均点>
基安法 労災法 雇用法 労働常識 社保常識 健保法 厚年法 国年法 総合点
4.4 4.6 4.4 3.1 2.2 3.8 4.3 4.2 30.9

今回の選択式試験の復元解答の総合得点の平均点は「30.9点」で、前年(平成30年・28.7点)と比べ「2.2点」上回っています。また、科目別の「得点分布」は、次表のとおりです。

<選択式「科目別」の得点分布(%)>
得点区分 基安法 労災法 雇用法 労働常識 社保常識 健保法 厚年法 国年法
5点 56 73 56 11 0 33 57 44
4点 36 24 35 24 2 33 32 34
3点 6 2 7 45 41 24 6 20
2点 0 1 2 17 46 8 3 2
1点 2 0 0 1 8 1 2 0
0点 0 0 0 1 2 1 0 0

後記で述べるように、「選択式」の科目別の合格基準は、原則として「全科目について「3点」以上(5点満点)の得点があること」とされています。

今回の試験で、原則的な「合格基準点」である「3点以上」の得点者の割合を科目別にみると次表のとおりです。 なお、参考までに、平成21年以降の同条件の得点者の割合もあわせて表に掲示します。

<選択式「3点」以上の得点者の割合(%)>
基安法 労災法 雇用法 労働常識 社保常識 健保法 厚年法 国年法
令和元年 98 99 98 80 43 90 95 98
平成30年 80 98 95 68 85 91 83 65
平成29年 98 99 92 71 91 61 95 91
平成28年 94 98 68 42 84 85 76 82
平成27年 92 63 89 29 79 72 83 77
平成26年 96 91 92 82 94 88 93 99
平成25年 93 27 94 89 31 39 91 97
平成24年 98 99 83 94 61 81 66 94
平成23年 94 51 90 71 51 91 80 77
平成22年 91 89 94 91 59 78 55 28
平成21年 65 81 98 69 95 93 90 97
選択式の合格予想基準

「選択式試験」は、平成12年から採用された出題形式ですが、直近10年間の合格基準は次表のとおりです。

<選択式「合格基準」>
科目別得点 総合得点
平成30年 「社会の常識」「国民年金法」の2問は「2点」以上。その他の6問は「3点」以上。 「23点」以上
平成29年 「雇用保険法」「健康保険法」の2問は「2点」以上。その他の6問は「3点」以上。 「24点」以上
平成28年 「労働の常識」「健康保険法」の2問は「2点」以上。その他の6問は「3点」以上。 「23点」以上
平成27年 「労働の常識」「社会の常識」「健康保険法」「厚生年金保険法」の4問は「2点」以上。その他の4問は「3点以上」 「21点」以上
平成26年 「雇用保険法」「健康保険法」の2問は「2点」以上。その他の6問は「3点」以上 「26点」以上
平成25年 「社会の常識」は「1点」以上。「労災保険法」「雇用保険法」「健康保険法」の3問は「2点」以上。その他の4問は「3点」以上 「21点」以上
平成24年 「厚生年金保険法」の1問のみ「2点」以上。その他の7問は「3点」以上 「26点」以上
平成23年 「労基・安衛法」「労災保険法」「社会の常識」「厚生年金保険法」「国民年金法」の5問は「2点」以上。その他の3問は「3点」以上 「23点」以上
平成22年 「国民年金法」は「1点」以上、「社会の常識」「健康保険法」「厚生年金保険法」の3問は「2点」以上。その他の4問は「3点」以上 「23点」以上
平成21年 「労基・安衛法」「労災保険法」「厚生年金保険法」の3問は「2点」以上。その他の5問は「3点」以上 「25点」以上

上の表でみるように、直近10年間の選択式の「総合得点の合格基準点」は、「21点〜26点」の範囲で決定されています。今回の選択式の平均点は、 「30.9点」でしたが、他の年度の平均点とその年の合格基準点及び今回の得点状況との比較から、今回の「総合得点の合格基準点」は、「24点〜26点」程度の範囲で決定される可能性が高いと考えられます。

なお、各問の合格基準点は、原則として、「3点以上」を合格点としていますが、上表及び前記の<選択式「3点」以上の得点者の割合>の表を比較すると、 「3点以上」の得点者の割合が特に低かった科目については、「2点」(さらに「2点以上」の得点者の割合の低かった科目については、「1点」)の得点を認めています。

今回の選択式試験は、「3点以上」の得点者の割合が「43%」と極端に低かった「社会保険の一般常識」については、過去の例から、「2点の救済措置」が行われるのは、確実であると考えられます (過去において、「3点以上の得点者の割合」が5割を下回った科目で、「2点」の救済が行われなかった例はありません。)。 その他の科目では、「3点以上の得点者」の割合が80%にとどまった「労働の常識」についても、「3割程度」の確率で「2点の救済措置」が行われる可能性が考えられます。 この2科目以外の6科目については、「3点以上の得点者の割合」が9割を超えていることから、「2点」の救済措置の可能性は、ほぼないものと考えられます。

なお、前述の『選択式「3点」以上の得点者の割合』のデータについては、実際には、当社に寄せられた「復元解答」の傾向と受験者全体の傾向との間で少ならず乖離が見られる (例えば、平成26年の「雇用保険法」において、当社に寄せられた復元回答における「3点以上の得点者の割合」が「92%」であったにもかかわらず、「2点の救済」の対象となったこと、など)ところです。 このため、前述の「2点の救済措置の対象科目・確率等」の内容については、このような「不確定要素」が残るものであることをご承知下さい。

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